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コロナウイルス感染症指針【介護施設・老人ホーム】

神奈川県から新型コロナウイルス感染対策指針が出されました。感染者を極⼒抑えるために感染対策や検査を励⾏し、社会活動を抑制することもやむを得ないものとして⽣活してきた。これからは、真にコロナとの共存、ウィズコロナの社会を目指し、社会活動を正常に戻していくことが重要である。ゼロコロナの実現(感染者がいない社会)は目標としない。誰でも感染する可能性があり、感染者に責任を負わせない。そうした社会を築くための第⼀歩として、医療や福祉の現場における適切な感染対策の考え方を、蓄積されたエビデンスに基づき作成された資料となっています。

前提となる考え方

基本姿勢

・感染者が社会にいない、いわゆるゼロコロナの実現は目標としない。

・医療・福祉施設において数名程度の感染者の発生はやむを得ず、大規模クラスターへの進展

の抑止が重要

・誰でも初発者(施設内での最初の陽性者)となる可能性があり、初発者に責任を負わせるよ

うな体制・言動は厳に慎む

・感染しても無症状な場合があり、最初に有症状者として発見された者が初発者とは限らない

検査

・無症状の人への検査は、結果の信頼性が乏しい場合があり、感染の有無の判断は困難

・検査は、症状がある人、陽性者と濃厚接触し、感染している確立が高い人などが主な対象

感染対策

・基本的な感染対策を尊厳し、積極的なワクチン接種を検討

・勤務時には不織布マスク以上の効果のあるマスクを適切に常時着用

・N95マスクはフィット(隙間なく着用)しやすい製品を選択する

基本的な感染対策

・医療・福祉施設を利用する患者や利用者、スタッフは日常的にマスクを着用する。

・手指衛生を徹底し、環境の清掃は一日一回程度で十分である。

・患者等の直接ケアするスタッフは不織布製のマスク以上のエアロゾル曝露防止効果のあるマスクを、患者等は直接ケアしないスタッフは不織布製マスクの着用を推奨する。

・24時間稼働の機械換気や2方向の開窓、空気清浄機、高性能な空気ろ過装置等の設置など、換気やエアロゾル曝露防止に十分配慮する。

・飛沫や唾液、排泄物などが曝露する場合は、手袋などの個人防護具を着用し、個人防護具の着脱の際には手指衛生する(標準予防策)。

・医療・福祉施設を利用する患者や利用者、スタッフは積極的なワクチン接種を検討する。

十分な換気をするために

※十分な換気のための取り組み例。状況に合わせて活用する。

・機械換気設備を常時稼働させる。

・2方向の窓を開けている。

・一つの窓しかないが、窓際に扇風機やサーキュレーターなどを外向きに稼働させる。

・窓がない、開けられないが、空気清浄機や空気ろ過装置を稼働させる。

【留意事項】

・換気扇などの機械換気設備は日ごろから点検・清掃を怠らないようにする。

・CO2濃度計を活用し、800ppmを超えないように換気する。

・施設内の通路側のドアは閉め機械換気等を適切に行う。

高齢・障害者施設等の感染対策

設備・環境

日常的な対策

・24時間稼働の機械換気や2方向の開窓、空気清浄機、高性能な空気ろ過装置等の設置を検討

・換気が担保され、他の利用者にエアロゾルが曝露しにくい環境であればリハビリやレクリエーションは可能

・感染の可能性が高い者専用の出入口や動線の設置は必ずしも必要ではない

・環境消毒は原則不要で、一日一回程度の清掃を実施

・受付のアクリル板や、入り口での検温は必ずしも必要ではない

陽性者発生時の対策

・陽性者等が他の利用者と空間的な隔絶が出来ている場所を確保

・陽性者等の居室のみがレッドゾーンで廊下からはグリーンゾーン

・レッドゾーンの換気を徹底(セントラル空調の場合は特に十分な換気を確認)

・感染症廃棄物容器はレッドゾーン、グリーンゾーンのどちらでも設置可能だが、利用者が触れないよう配慮

利用者・面会者への対応

日常的な対策

・不織布マスク以上の効果があるマスクを着用

・デイサービス利用者と入居者は別々に管理

・集団での食事は、陽性者等でなければ可能

・面会者の体調や陽性者との接触状況を確認

・利用者と面会者はマスクを外さない、ともに飲食をしない等を厳守

陽性者発生時の対策

・個室管理として、陽性者多数なら多床室で陽性者同士を管理してもよい

・感染の可能性が高い者が多数の場合は多床室で感染の可能性が高い者同士の管理が可能(陽性者との同室は不可)

・陽性者等への家族面会は控える

集団でのレクリエーション・リハビリ等

・利用者同士のエアロゾル曝露が抑制された状況での集団管理は可能

・十分な換気と利用者・スタッフとの間隔を1~2メートルとる。

集団での食事

・可能な限り黙食とし、黙食が出来ない場合は対面での食事は控える。

・十分な換気を前提とし、アクリル板の使用は不要(黙食が出来る場合)

・陽性者は居室などで摂取

デイサービスの送迎

・搭乗者はすべてマスクの着用

※車内空調を外気に設定

※運転手や搭乗員もマスク着用

・マスク着用出来ない場合は換気を拡充

※窓を開け、換気の拡充

※密集しないよう配慮

面会について

・多床室の一般利用者の面会は可能なら別室

※患者・面会者ともにマスク着用

※個室であれば居室で面会する

※陽性者等への面会は原則禁止

スタッフ対応

日常的な対策

・不織布マスク以上の効果のあるマスクを着用

・利用者がマスクを着用しない場合(入浴・食事介助等)では、眼保護具を着用

・ガウン、手袋の常時着用は不要

・感染の可能性が高いスタッフが勤務する場合は、不織布製マスク以上の効果のあるマスクをより厳格に着用1陽性者等発生時の対策

・陽性者等へのケア時はN95マスク着用

・陽性者等との接触が短時間(見守り、配膳、下膳など)の場合は、不織布製マスクの着用でもよい

・正しいN95マスクの着用方法を事前に確認しておく

神奈川県新型コロナウイルス感染対策指針
医療・福祉編 Vol.1

https://www.pref.kanagawa.jp/documents/89572/20220708_guidelines.pdf

まとめ

コロナウイルス感染者が増えている状況ですが、コロナウイルスとの共存、ウィズコロナの社会を目指し、社会活動を正常に戻していくことが重要であることから介護施設(老人ホームやデイサービス)に従事者は対策を理解し高齢者と関わっていく必要があります。

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